2015年05月20日 12:05
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何を書いても構いませんので@生活板 5
- 481 :名無しさん@おーぷん : 2015/05/19(火)20:16:04 ID:8sg
- 父方が本家だ分家だ云々がある家系なんだけど
(ただし父や私の代はもう血が遠すぎて分家扱いもされていない、一般家庭)
私が幼稚園の頃、大規模な法要があって、初めて本家に行くことになった。
父親に連れられて本家の門をくぐった途端、突然
「みっちゃん!」
って叫ぶように呼ばれた。
びっくりして声の主を探すと、家の中から足袋裸足でおばあさんが走り出てきた。
そのまま駆け寄ってきて、私を頭のてっぺんからつま先まで見るおばあさん。
私はどうしていいかわからなくて、見られてる間ずっともじもじしてた。
そのうち、他の大人が割って入って、父はその人と一緒にどこかに行った。
私は他の子供たちと集められて、一緒に遊ぶことになった。
遊んでいるうちに法要は終わったらしくて、みんなでお昼のお膳を囲んだ。
さっきのおばあさんは忙しそうにしていたけど、合間合間に私や他の子供たちに
ご飯は足りているか、ジュースを飲むか、おしぼりを持ってきたから手を拭きなさい、
とたくさん話しかけてくれた。
その間にも、おばあさんからの視線を時々感じていたけど、嫌な感じはなかったと思う。
なんというか、すごく気にかけてくれているというか。
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- 何回目かにジュースを勧められたとき、ちょうどお手洗いに行きたかった私は、
おばあさんに連れて行ってほしいとお願いした。
本家は古い大きなおうちで、ちょっと怖かったので、恥ずかしかったけど
おばあさんに、一緒についてきてくれるようにお願いしたら、
おばあさんはちょっと黙ったあと
「もちろん、いいよ。一緒に行ってあげようね」
と手をつないでくれた。
お手洗いからの帰り、おばあさんはなんだか涙ぐんでいた。
大人になって結婚する時に知ったんだけど、おばあさんは、本家の大奥様。
男の子たくさんと、女の子を一人産んだんだけど
この女の子を幼いうちに病気で亡くしていた。
たった一人の女の子で、しかも年が離れた末っ子だったので
とても可愛がっていたんだだけに、亡くしたときの悲しみも深く
当時は後を追って死んでしまうんじゃないかという落ち込みようだったらしい。
この女の子が「みっちゃん」。
そして、私がそのみっちゃんとそっくり、瓜二つだったらしい。
私を見たときのちょっと妙な反応はそのせいだったそうで、
おばあさんやその息子たち(=みっちゃんの兄たち)曰く
「顔立ちはもちろん、ものを食べる様子やちょっとした仕草がみっちゃんそのもの」
「まるで生き返ってきたみたいだ」
というくらいそっくりだったとのこと。 - 482 :名無しさん@おーぷん : 2015/05/19(火)20:16:18 ID:8sg
- お手洗いに一緒に行った時に泣いていたわけも聞いた。
何でも、みっちゃんが亡くなる前日、
「怖いからお手洗いに一緒についてきて」
とお願いしたのを、その時ちょっと手が離せなかったので
「一人で行ってきなさい」
と宥めて一人で活かせたらしい。
その日の晩にみっちゃんは高熱を出して、翌朝亡くなってしまい
「あの子が最後にしたお願いを、叶えてやれなかった。ちょっと手を休めてついて行ってやれば良かった」
とずっと悔やんでいたんだそう。
それがあの日、そっくりな私が現れて、みっちゃんと同じようにお手洗いについてきてって言い出して
「まるで、あの時のやり直しをさせてもらっているようだ」
と感じたんだって。
私が本家に行ったのはその一回きりだったんだけど
おばあさんはその後ずっと私のことを気にかけていたらしい。
とても他人とは思えないって。
おばあさんは、私が高校生の時に亡くなったそうなんだけど、その際に遺言で
「あのみっちゃんそっくりの子がお嫁に行くとき、お祝いを渡してほしい」
と長男さん(=今一番本家で偉い人)に頼んでいたそうで、
私が結婚するときに小包をいただいた。
開けてみると、漆塗りの箱の中に櫛や手鏡、かんざしなんかが入っていた。
全部おばあさんが生前に自分で選んだものらしい。
ほんとに貰っていいのかなって思ったけど、長男さんに
「供養と思って受け取ってほしい」
と重ねて言われたので、ありがたく受け取ることにした。
私には、子供に先立たれた親の気持ちは想像することしかできない。
でも、それは悲しくて切ない事なんだろうし、それをちょっとでも癒すことができたなら
(私の力によるところでは全くないんだけれども)
いいことをしたのかな、と思う。
昨日妊娠していることがわかって、ちょっと感傷モードに入っちゃったので
落ち着くために書かせてもらいました。 - 483 :名無しさん@おーぷん : 2015/05/19(火)20:46:57 ID:r8L
- エエ話やナ~(´Д⊂ヽ
- 484 :sage : 2015/05/19(火)20:56:20 ID:jR3
- >>481
おばあさま、短い時間でも貴女に会えて嬉しかったと思うよ
切ないけど心暖まるエピソードありがとう - 486 :名無しさん@おーぷん : 2015/05/20(水)01:21:40 ID:RN6
- >>481
贈られたのは、全部女性の身の回りの、細々した物なのがまた・・・
櫛とか鏡って花嫁さんのお仕度だよね、
娘さんの嫁入り仕度を調える気持ちだったんだろうな・・・
大事になさってくださいね。
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コメント
なんかもう・・・泣いた。
わざと顔を合わせないしてたのか
>おばあさんに、一緒についてきてくれるようにお願いしたら、
>おばあさんはちょっと黙ったあと
>「もちろん、いいよ。一緒に行ってあげようね」
>と手をつないでくれた。
このちょっと黙ったときのおばあさんの気持ちを想像すると…(´;ω;`)ブワッ
なんだか心に落ち着く良い話だった、、、。
情緒もなにも無いけど普段トイレに1人で行っていたのに、その時だけ怖いから一緒に行ってというのなら免疫力低下によるカンジタ菌異常増殖で不安でたまらなくなっていたんだろうな。カンジタが異常増殖すると不安が高まるから。
小さい子ってうまく身体の不調を言葉に出せないから、おばあさんは気付いた時には遅くてどうしようもなくて、仕方なかったんだって考えても苦しかっただろうな。
電車で泣いてもた。
本当の癒し、というのをはじめて見たような気持ちになった。
おーっとコレは涙が止まらない
こんなん泣くわ
会ったあとに干渉せず、ずっと思いを馳せてたというのも泣ける。
おかしくなっちゃう人もいるものね。
昼から泣きました
昼休みに読むんじゃなかった…。
泣いてしまう、これは。
泣きそうになっちまった
歳とるといかんなぁ
他人事じゃない気分になる
三月のライオンの「人は場所も時間も越えて思いもよらぬところで救われることがある」的な台詞を思い出した
大西ライオンも顔に似合わずいいことを言うな。
※15
私の涙をかえせぇぇぇぇwwww
イイハナシダナー
切なくも救われる話だなあと思った。
でも報告者がお嫁にいけなかったら、この感動はなかった。
我が子に似てるからと狂って執着することもなく、
心の支えにして生きて行ったのだろうか。
とても良いおばあさまだったのね。
まず足袋裸足がわかんねーよ
※18
なんか報告者がおばさんになっても未婚
で長男さんもいい加減歳でどうなるかわからないからってんで小包を渡しに訪問。
小包を開けてみて切なさ二倍ってストーリーが頭に過ぎ去った。
※21
勝手に喪女バージョン作るなww
オカルト的に解釈すると、報告者がトイレに行くのにおばあさんにお願いしたのは
みっちゃんが何時までもそれを悔いているお母さんに、もう気にしなくていいよって言いたくて
そうさせたのかもしれないと思った
子供に先立たれた親(のダメになったバージョン)は凄まじいぞぉ
うちの母は亡くなった妹を大切に思う余り、何かある度に「あんたじゃなくて妹が生きてれば良かったのに」って言ってたからな
おばさんは辛い思いをしただろうに、気丈に、んで自分を見失わずに生きて凄いよ
※20 足袋裸足(たびはだし)=草履を履かないで足袋だけで歩く状態だよ
大奥様は亡き娘さんにそっくりの報告者を見て取り乱して
履く物も履かずに飛び出してきたんだね
その後大人に引き離されて、あの子は娘じゃないって言い聞かせて落ち着かせて
でもどうしても気になって、そしたら娘の最期の日と一緒のお願いされて
でもいくら他人とは思えなくても決して干渉せずに、嫁入り道具をひっそり揃えて…って
大奥様の本家の人間としての振る舞いと、母親としての気持ちのせめぎあいを思うと泣ける
ゆうべ娘が「トイレについてきて」と言ったのを思い出した。
夕ご飯作ってたから「お兄ちゃんに言って」って断っちゃった。
今朝は元気に学校に行ったけど、今日呼ばれたら付いて行ってあげよう。
ごめんね、夜で怖かったんだよね。
結果的に最後のお願いになってしまった「一緒にトイレに行って」を
きいてあげなかったのを、ずっと後悔していたんだな、おばあさん。
人の命っていつどうなるかわからない。
「いってらっしゃい」「バイバイ」は必ず笑顔で言おうと思った。
いつ痩せたの??
こんなん泣くって。
誰かが仕組んだわけでもなく、
おばあさんにトイレに連れて行ってと頼むあたりもう・・・
※28
俺も見間違えて「いつダイエット話が始まるんだ?」とwktkしてた。
子供に先立たれた親の気持ちは想像しかできないけど、私が癒せたのならいいことをしたのかなと思う
子供に先立たれた親の気持ちは想像しかできないけど、私が痩せたのならいいことをしたのかなと思う
なんで見間違えたんだろう
※24
兄が亡くなったときにそれを言われて壊れた女の子知ってる
普通にしてればハーフっぽい可愛い顔立ちなのに完全な基地外さんに
うちの親はおかしくなった
もうあれかかわれねーよ
八つ当たりで人の家庭怖そうとするし
こういう付き合い出来るのが羨ましい
たった一度会ったきりというのがまた泣かせる
みっちゃんがトイレか…
みっちゃんみちみちうんこたれて
紙がないから手で拭いて
もったいないから食べちゃった
が頭に浮かんだ俺は心が汚れているんだろうな
なんだよ…超泣いた。
※23
オカルト的に解釈すると、同じ血族に生まれ変わるということはよくあるらしい。
みっちゃんが遠縁の子供として生まれ変わったってことかな。
兄の子供などの近い親族だとお母さんが執着しそうになるので、かなり遠い親戚に生まれ変わって、お母さんも遠くから見守るスタンスに徹することができたってことかと思った。
おばあさんは向こうでみっちゃんと会えただろうなぁ。
仕事中に爆泣き
実の親からしたら遠い親戚みたいから娘に嫁入り道具
泣ける……
花嫁衣裳とか着物、箪笥に代表される大物の嫁入り道具だと
本当の親の面子が潰れたり、金額が大きくなりすぎて揉めるもとだから
そのあたり配慮して小物類だけ誂えたのかな
櫛とか鏡は魔除けの意味もあるし
※30
私も痩せたに空目した…
なんでだろダイエット中だからか
お婆様からの結婚祝いがお金じゃなくお道具だったのが泣けるねぇ。
娘にしつらえるように幸せを願い、ひとつひとつ丁寧に吟味して選んだんだろう。
親戚からのお祝いの域を出ないよう小間物をと自制しながらさ。宝物だね。
泣けた
切ないけど温かい、善い話をありがとう。
娘もちにはたまらん。泣いた。
これはもうオカルト的解釈でいいよね。
お母さんがずっと苦しんでるのを見てたみっちゃんがやり直すチャンスをくれたんだよな。
何が偉いって、自分の子供そっくりのお嬢さんに執着しなかったのが偉いよ。普通なら会いたい会いたいと思うだろうにねぇ。
素敵な奥様だ
きっと逢いたくても堪えてたのだろう
私がこの方の立場だったとして我慢できるかなぁ
すてきな話だった
泣けた。奥様の気持ちを考えると、もう。
※30
その物語もすっげー気になる。
前半の重い話題と「報告者が痩せたからいいことをした」という結論の間に何があったのか。
いいことをしたのは誰なのか。報告者がやせるのはそんなにいいことなのか。
ちょっと感傷モードに入ったから
にしてはいい話過ぎる。
心に迫るのは文章が綺麗だから?
沁み入るようないい話だね
文章も情緒的というか読ませるなあ
どれだけ救われただろうね、その方
よかったね
遺伝子って不思議だなぁ。
一応親戚ではあるけれど、分家扱いされないぐらい血が遠いのに、本家の娘ソックリに生まれてくるなんて。
お金じゃなく女性の手回り品なのが素敵
泣いた…娘にイライラしっぱなしだけど、心を改めようと思った…
3歳男児持ちだけど泣いた
あの時のやり直しをさせてもらった…で泣いた
巡り合わせだね
お母さんがいつまでも悔やんでいるから、みっちゃんが巡り合わせてあげたんだろうなあ…
遠い親戚なのに大奥様の遺言を守った長男さんも偉いな。
幼くして亡くなった年の離れた妹の事、娘を亡くした当時の母親の悲しみ。
長男さんも妹と母のことをずっと大切に思ってたんだろうな。
俺はいい年こいたおっさんだが、ボロボロ泣けたよ。
いい話をありがとう。登場人物が皆いい人だね。
>おばあさんに、一緒についてきてくれるようにお願いしたら、
>おばあさんはちょっと黙ったあと
>「もちろん、いいよ。一緒に行ってあげようね」
>と手をつないでくれた。
これは泣くわ
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